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【食品開発者の為の衛生管理講座 VOL.1】 正しい手洗い

2017/01/30


正しい手洗いの仕方、知ってますか?
意外と知らない『手洗い』の重要性と、正しい手洗いのやり方をご紹介します。

食品の開発・製造に関わっている人は要チェックです!

 

 

 食品を作る上で重要管理項目の1つとなる衛生面。

 製造工場で働く方にとっては、色々と頭を悩ませる部分の1つだと思います。

 衛生的に扱うものとは製品はもちろんのこと、製品を取り巻く全てと言えます。

 製品を作る機械、扱う人、働く環境。

 

 製品にとって衛生的な状況を保つには、毎日の衛生管理が大切です。

 今回は、製造工場にとって最初の衛生管理ポイントである『手洗い』に

 ついてまとめてみました。

 

 

 

■手洗いの重要性

 

 定期的な手洗いが病気の伝播を防ぐということが証明されたのは、

 約100年も前のことのようです。

 

 食品では様々な食中毒菌が季節ごとに注意喚起として出されますが、

 実際に食中毒の原因として挙げられている要因の約4割が手洗いの

 不備と言われているそうです。最近はニュースなどで食中毒などの

 集団発生やインフルエンザの流行などが報道され、以前より手洗いに

 関心は持たれています。

 

 しかし、手洗いの方法をしっかり理解できているかと言われたら

 理解できていない方のほうが多いというのが現状です。

 

 

 実は私たちの手には多くの菌が存在します

 

  

 

  まず理解しておかなければならないのは、手には非常に菌が

  多いということです。

  手指には元々の常在菌と、外部から持ってきた付着菌が混在しています。

  それに加え、手に傷口やひどい荒れがあった場合、その傷口にも

  菌が付着しています。

  ですから、食品を取扱う人はしっかりと手洗いを行い、菌を食品へ

  付着させない状態で仕事に挑まなければなりません。

 

  余談ですが、私が食品企業へ就職し、研修を開始する際、衛生教育で

  まず先輩から言われた言葉は、

  『製品を前にすれば、自分は汚い物だと思え』と言われました。

  私自身、言われた当初は衝撃的な言葉でしたが、今では的を得た

  言葉だなと思います。

  この言葉は、製品を取扱う者として様々な意味が含まれている言葉だったの

  ですが、まず最初に手洗いをしっかり行うということから教育されました。

  『絶対に自分から製品に菌を移さないという気持ちで、

   丁寧に手洗いして下さい。

  それくらい手洗いは重要なポイントなのか、自分が思っている以上だなと、

  その時そう感じました。

 

 

■正しい手洗いの仕方

 

  

 

 では実際に、正しい手洗いの手順をご紹介します。

 

  ①しっかり水で手を洗う

   40℃位の温水が望ましい

 

  ②石鹸で手のひら、指の間、手首、爪先までしっかり洗う

   爪先は爪ブラシを使ってしっかり洗う

 

  ③しっかりと手をすすぐ

 

  ④ジェットタオルなどで乾かす

   併用タオルは使用しない。

   ペーパータオルの使用もありますが、個人的には異物混入の

   可能性を作るという点で、使用はあまりおすすめしません。

 

  ⑤アルコールをかけ、手を殺菌する

   手をちゃんと乾かしていない場合、殺菌剤の効果が薄まります。

   また、半乾きの状態だと雑菌が増えます。

   殺菌は、アルコールの代わりに逆性石鹸を使用しても良いです。

   逆性石鹸を使用する場合はしっかりもみ洗いし、しっかりとすすぎ、

   ジェットタオルなどでしっかり乾かします。

 

  ◆石鹸での手洗いとすすぎを2回繰り返す◆

 

 

 手洗いの設備について

 

  手洗い設備にも、衛生管理上のポイントがあります。

  手洗いを行う際に蛇口から手指への交差汚染を防ぐ為、蛇口は

  自動式を取扱うことが良いとされます。

  上記の方法が手洗いで正しい方法と言われています。

 

  よく「手を洗ってきて」と言ったら、水でさっと洗ってくる人もいますが、

  極端に言うとそれは手を汚しただけです。

  流水のみの手洗いは、手のしわなどに潜んでいた常在菌などを

  表面へ拡散させただけであって、手の洗浄とはなっていません。

  手を洗う際は必ず石鹸を使用するようにして下さい。

 

 

■食中毒菌への効果

 

 ある試験で、ノロウイルスに対する手洗い効果を示した例があります。

 ノロウイルスに対し、逆性石鹸や噴霧による消毒用エタノールでは

 殺菌効果はないが、次亜塩素ナトリウムは効果があるそうです。

 しかし効果のある濃度では、手指への刺激が強く使用できません。

 一方、石鹸で手洗いを行った場合、10秒間のもみ洗いと15秒間の

 流水でのすすぎを2回繰り返すことで、ノロウイルスの残存率が

 0.0001%まで減らすことができたという報告があります。

 正しい手洗いを行うことが自分自身にとって、また食品にとって

 いかに大切であるかという事が分かる試験結果だと言えるでしょう。

 

 

■正しい手洗いを徹底させる為に

 

 品質管理担当者が、ランダムで食品取り扱い者の手洗いのチェックを

 行う会社も多いのではないでしょうか。(スタンプ培地を利用しての手指検査)

 抜き打ちでの手洗い後の手指検査は、製品を取扱う者が正しい手洗いを

 理解しているかの確認を行うことができ、検査結果が悪く理解できていないと

 思われる作業者には再教育を行うことが出来ます。

 

 ここまで、しっかり手洗いを行うことが大切と言ってきましたが、

 中には手洗いによって手が荒れてくる方もいます。

 この手荒れも菌の発生場所となりますので、作業後には

 しっかりハンドクリームでのケアを行い、手荒れ防止をするよう

 指示することも大切です。

 

 

 正しい手洗いのポイントを挙げましたが、いかがでしたか?

 たかが手洗い、されど手洗いです。

 ・食品を口にする消費者

 ・製造を委託する企業

 どちらも衛生面は必ず気になるポイントです!

 衛生面もしっかり管理し、安心・安全な食品製造を行っていきましょう。

 

 

 

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